大判例

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岐阜地方裁判所 平成元年(わ)505号 判決

主文

被告人藤掛敏を罰金七五〇〇万円に、

被告人藤掛田鶴を懲役二年に各処する。

被告人藤掛敏においてその罰金を完納することができないときは、金一五万円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。

被告人藤掛田鶴に対し、この裁判確定の日から五年間右刑の執行を猶予する。

(罪となるべき事実の要旨)

被告人藤掛敏は、岐阜市一番町一番地所在蘇春館藤掛第一病院の開設者、管理者として病院事業を営むもの、被告人藤掛田鶴は、被告人藤掛敏の事業専従者として同被告人の病院事業の経理業務等を統括していたものであるが、被告人藤掛田鶴は、被告人藤掛敏の業務に関し、所得税を免れようと企て、架空の賄費、人件費を計上し、簿外資金で割引債券を購入する等の方法により所得を秘匿した上、

第一 昭和六〇年分の被告人藤掛敏の実際所得金額が二億四、八〇三万七、二九六円で、これに対する所得税額が一億二、二八二万四、五〇〇円であったにもかかわらず、同六一年三月一一日、同市千石町一丁目四番地所在の所轄岐阜北税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一億一、〇二三万七、一四六円でこれに対する所得税額が二、六一一万七〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同被告人の同年分の正規の所得税額と右申告税額との差異九、六七一万三、八〇〇円を免れ、

第二 昭和六一年分の被告人藤掛敏の実際所得金額が二億三、六八八万二、二五三円で、これに対する所得税額が一億一、九四六万六、四〇〇円であったにもかかわらず、同六二年三月一二日、前記岐阜北税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一億六九三万七五三円でこれに対する所得税額が二、八二四万六、九〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同被告人の同年分の正規の所得税額と右申告税額との差異九、一二一万九、五〇〇円を免れ

第三 昭和六二年分の被告人藤掛敏の実際所得金額が二億四、三九九万七、六八一円で、これに対する所得税額が一億七三七万九〇〇円であったにもかかわらず、同六三年三月一一日、前記岐阜北税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一億九八三万七、九九一円でこれに対する所得税額が二、六八七万五、五〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により同被告人の同年分の正規の所得税額と右申告税額との差異八、〇四九万五、四〇〇円を免れ

たものである。

(適用した罰条)

一 被告人藤掛敏につき

所得税法二三八条一項、二項、二四四条一項、刑法四五条前段、四八条二項、一八条

二 被告人藤掛田鶴につき

所得税法二三八条一項、二四四条一項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、同法二五条一項

(裁判官 橋本達彦)

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